連携が取れるセラピストになろう

皆さんこんにちは。
訪問リハビリテーション事業所テラの理学療法士の藤原です。
今回は『連携』をテーマに記事を書かせて頂きます。
 
私は現在、静岡市で訪問リハビリをしており、以前は回復期病院に勤務していました。
リハビリは一般的に、急性期・回復期・生活期とそれぞれの時期に分類されます。
病院でのリハビリでは院内における多職種のスタッフと連携して患者をみていきます。
退院後は自宅復帰や施設へ入居し、生活期リハビリとなります。
生活期では一人の利用者に対して、かかりつけ医・ケアマネジャー・ヘルパー・看護師・セラピスト等がそれぞれの事業所や施設等から、利用者を支援していきます。
どの時期でも多職種連携は非常に重要ですが、生活期は院内連携とは異なり外部との連携を主とするため、その機会が少なくなりがちです。
利用者を取り巻く専門職が他施設同士となる為、問題点に対して施設ごとの閉鎖的な考えとなってしまう事が多いのではないでしょうか。
 
通常、他施設との情報共有はケアマネジャーを通じて連絡を取り合うことが多いのですが、時には直接連絡を取り合うこともあります。
緊急でない場合は月末の報告書で伝えれば良い事もありますが、早期に報連相した方が良いケースもあります。
例えば、
・いつもより歩きが不安定な気がする
・本人は平気と言っているけど、痛みが残っているかも
・最近家族の介護負担が増えてきている
このように、一見主観的な所見であっても、普段と異なる様子であれば積極的に情報共有することが必要であると考えています。
 
私の経験上、日頃から連絡を取り合っている相手であれば相談や報告をもらう事が多い一方で、そうでない場合は最低限の情報共有になりやすいと感じています。
まして、新型コロナウイルスの関係上、担当者会議や他施設のスタッフと顔合わせを行う機会が少なくなっているため尚更です。
折角、看護師はリスク管理・セラピストは動作・介護スタッフは生活面と、それぞれ専門職ならではの視点を持っていても、連携が十分に取れていなければそれぞれの専門職が異なるアプローチをしている可能性があります。
それが偶然に功を奏することがあっても、基本的には利用者の不利益を生んでしまいがちです。
そのため、セラピストだけで解決策を考えるには限界があることを認識した上で、早い段階から情報共有しておくことが状態悪化を防止する意味でも大切だと思います。
 
家族との関わりも重要です。
リハビリで最も家族と関わる時間が長いのは訪問リハビリではないでしょうか。
家族の意向も様々で、
「疲労が残ると翌日に響くから注意しよう」⇔「リハビリでもっと運動させてほしい」
「活動量を上がる為に通所リハビリを勧めよう」⇔「訪問リハビリをずっとやってほしい」
「歩行器を使えば見守りで歩けるかも」⇔「心配だからあんまり動いてほしくないな」
こうした経過と共に変化し得る家族の考えに、セラピストは触れる機会が多いはずです。
ひょっとすると、セラピストと家族の間に考えのズレが生じているかも知れません。
意思疎通が取れなければお互いの考えにズレが合って当然なので、定期的に確認が必要です。
利用者を介護している家族・付き合いの長いケアマネジャー・デイサービスのスタッフ・かかりつけの病院等、利用者の周りには多くの社会資源があります。
あらゆる社会資源を有効に活用出来れば、利用者や家族の負担をさらに減らす事が出来るはずです。
上記内容のまとめです。
・生活期のリハビリでは連携が少なくなりがちなため、日頃から情報共有・報連相が必要。
・利用者の周りにはそれぞれの専門職がいるので、自分の職場だけで考えすぎない。
・家族と関わる機会の多いセラピストが家族の意向も定期的に確認することが大事。
以上の事が生活期の利用者を支える上で重要だと考えます。
他施設の連携が強ければ、利用者やその家族は心強く感じますよね。
私自身にも言える事ですが、連携を強化するには伝えた方が良い事や相談した方が良い事は積極的に行動し、あらゆる社会資源を活用して利用者やその家族のサポートを一緒にしていきましょう。
 
語Reha”を通じて、静岡市内における多くの専門職の方と交流する事が出来ました。
自分の職場以外の意見を聞いたり、自分の考えを発信したりする事で、少しずつですが視野が広がっている気がします。
語Reha”の交流も連携強化に繋がりますね。
今後も語Reha”の皆さんに刺激をもらいながら、少しでも地域貢献をしていきたいと思います。
 
最後まで読んで頂きありがとうございました。

すんぷ訪問リハビリコミュニティ「語Reha"」

静岡市の訪問リハビリ従事者が独自の視点で地域を支えるプラットフォームです!

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